令和7年度第2回地球人カレッジ@JOTO
2025年6月23日 15時31分6月17日(火)に開かれた第2回地球人カレッジ@Jotoでは、ロシア出身のドロガノワ・ナタリアさんをゲストにお迎えしました。ナタリアさんは、ウクライナとの国境に近いベルゴロドのご出身で、2000年に徳島へ移住され、2005年にはビクトリア新体操クラブを設立されました。今回のお話はすべて日本語で行われ、参加者の皆さんも熱心に耳を傾けていました。
ナタリアさんによると、ロシアは国土が非常に広く、地域によって気候も大きく異なるそうです。一般的に「ロシアは寒い」というイメージがありますが、実際には四季があり、ナタリアさんの故郷の気温は徳島とあまり変わらないとのことです。ただし、日本は湿度が高いため、夏は蒸し暑く、冬は建物の暖房がしっかりしているロシアに比べて寒く感じることもあるそうです。
また、ロシア語についても教えていただきました。ロシア語のアルファベットは33文字あり、左から右に読み書きします。みんなでアルファベットの発音に挑戦し、「ヤ(私)」という言葉を使って、「ヤ・ナタリア(私はナタリアです)」という自己紹介も体験しました。
小学校で教師をしていたというナタリアさん。ロシアの学校についてもお話してくださいました。生徒たちは鉛筆をほとんど使わず、青いインクのボールペンで字を書くそうです。書き直しを避けるために「よく考えてから書くこと」が重視されており、書いた文字を消すと先生に注意されることもあるそうです。日本との違いに驚かされました。
食文化については、ボルシチやピロシキには家庭ごとに異なる味があることや、じゃがいもが日本におけるお米のように、一年を通して欠かせない食材であることを紹介してくださいました。また、寒さの中で育つロシアのリンゴは甘みが強く、とても美味しいのだそうです。
さらに、ロシアでは「海に行くこと」が多くの人にとって夢だというお話も印象的でした。海はマイナスイオンに満ちており、健康にも良いと考えられているそうです。海が身近にある徳島の暮らしとはまた異なる価値観を知ることができました。
そのほかにも、ロシアの紙幣を見せていただいたり、モスクワの赤の広場や劇場、美術館に代表される、ロシアが芸術を大切にする文化についてお話をうかがいました。また、冬の雪景色や夏の白夜などの自然の美しさ、ロシアに生息する動物たちや盛んなスポーツについても紹介してくださいました。
新体操が大好きなナタリアさんは、ご自身のクラブをポインター代わりに使って説明されており、そのユニークなスタイルもとても印象的でした。
最後には、現在の世界情勢についての率直な想いも語られ、「命を大切にすること」、そして「まずは身近な人に優しくすること」が平和への第一歩だというメッセージが心に残りました。生徒たちへ向けた「戦争のない世界をつくってください」という言葉には、ナタリアさんの強い願いが込められていました。生徒たちも、そのメッセージをしっかりと受け止めていたように感じます。
ロシアの文化や暮らしの一端にふれることで、ロシアをより身近に感じ、理解を深めることができた大変貴重な時間となりました。
ナタリアさん、本当にありがとうございました。
The 2nd Global Citizen’s College @ Joto, held on Tuesday, June 17, welcomed Ms. Natalia Droganova from Russia as a guest speaker. Originally from Belgorod, near the border with Ukraine, Natalia moved to Tokushima in 2000 and founded the Victoria Rhythmic Gymnastics Club in 2005. Her entire talk was given in Japanese, and the participants listened with great interest.
Thanks to her engaging presentation on Russia and its culture, the students felt a stronger connection to the country and deepened their understanding by experiencing a glimpse of Russian daily life.
Thank you, Natalia!