総合的な探究の時間

クエスト(令和5年度以前)

2年生・「ビジネスプラン 学生ピッチ大会」銅賞・徳島市長賞受賞

2月10日(金)一般社団法人徳島イノベーションスペース様主催の「ビジネスプラン 学生ピッチ大会」が徳島大学の常三島けやきホールで行われ,2年生のグループが出場しました。

グループ名:ちゃりんこcycle charichari(松田 明香里・岸村 美咲・久次米 暖)

発表テーマ:新自転車レンタルサイクルの実施で徳島が抱える問題は実現できるのか

ピッチ(pitch)とは「短いプレゼンテーション」を指すビジネス用語です。私たちはこれまでの探究活動(クエスト)の成果として,高校生が相互に自転車を提供しあい,活動範囲を広げることによって徳島の活性化を図ることを提言しました。「ビジネスプラン」という観点から「自転車を借りる」「自転車を貸す」行為には料金が発生します。さらに収益を上げることも必要です。3分間のピッチのあとに2分間の質疑応答が行われ,特別審査員に加えてオン・オフラインでご覧になっている皆さんからの投票時間となりました。その結果,銅賞をいただき,感激をしていると,さらに徳島市長賞受賞者としてグループ名を呼んでいただきました。

徳島市長からは「私も高校時代,徳島県の公共交通機関の脆弱さから同じ悩みを持っていました。若い皆さんがこのようなプランを考えてくださったことが大変嬉しいです。」とコメントを頂戴し,ホールにいらっしゃった皆さんからも温かい拍手をいただきました。またこの日は私たち以外にも高校生2名,徳島大学の学生3名,さらに特別ピッチとして小学生の起業家からも発表があり,大変楽しく,刺激となりました。お世話いただきました皆様,本当にありがとうございました。

 

1年生・2022年度 課題研究①

本日のクエストでは,課題研究について,2年生から1年生へのレクチャーが行われました。

2年生が1年生の教室を訪問し,1年半に渡り取り組んだ課題研究について話をしました。

取り上げられた課題研究のテーマは下記の内容です。

[人文科学系統チーム]

・学校大改革作戦!~インクルーシブ教育って?~ ・絵本で発展途上国の識字率は向上するのか ・ジェンダーレス制服の導入は必要か‐自分が好きな自分でいられる学校へ‐

[社会科学系統チーム]

・~もったいないからありがとうへ~届け!私たちのフードドライブマップ ・アベノミクスで日本の景気はよくなったか ・アパレル業界は今後発展するのか~ファストファッション~

[教育・芸術・家政系統チーム]

・徳島県の学力向上に向けて何ができるか‐教育政策から考える‐ ・暗記重視の受け身的な日本の教育を変えるには?~ヨーロッパの教育と比較して考える~ ・日本では質の高い教育が行われているのか~カナダと日本の教育を比較して~

[医療・福祉系統チーム]

・徳島の環境が糖尿病患者の多さに直結しているのか ・医療ケア児の生活を改善するためにはどうすればよいか ・遠隔医療で医療格差を改善できるのか ・子供に薬を飲ませよう大作戦! ・視力低下の抑制は可能か ・マスク着用が自由となった後,日本で人々はマスクを外すのか ・言葉の壁を取り除けば外国人患者の受け入れは増えるのか ・健康的だと言われている白湯の正体を探れ~白湯は本当に身体によいのか~ ・医療AIによって日本の医療格差はなくせるのか

[工学系統チーム]

・CO2をエネルギー源として走る車は実現するのか ・消波ブロックのよりよい形は?~人間の生活と海洋生物の豊かさを守るために~ ・メタバースによって生活はどう変わるのか

[理学・農学系統チーム]

・放置自転車撃滅 ・日本の食卓をPROTECT☆~大豆の食料自給率は向上するのか~ ・徳島城公園のアオサギ被害は防げるか

1年生からは「テーマはどのようにして決めたのですか」「課題研究で苦労した点は何ですか」「インタビューは何人を対象に行ったのですか」など,先輩方に積極的に質問をしていました。2年生の皆さん,ありがとうございました。

1年生 高校生×サスティナブル・あわ(OUR)講座参加

本校1年生3名が,令和4年度 高校生×サスティナブル・あわ(OUR)講座(主催 徳島県教育委員会)に参加しました。

12校50名の高校生が参加した,3回にわたるプログラムは下記のとおりです。

第1回:11月23日(水)①サスティナブルな「まちづくり」を学ぼう~"にし阿波"から発信する,SDGsの実践者から事例紹介~(オンラインによる事前学習)

第2回:11月26日(土)②サスティナブル体験ツアー(東みよし町,つるぎ町)

第3回:1月21日(土)  ③サスティナブル・セッション~私たちにもできることを考えよう~

   (四国大学 交流プラザ)

本校からの参加者3名の感想を記します。

・徳島を再確認する良い機会となりました。何が徳島に足りていないのか,また徳島の現況を考え,知ることによって,新たな魅力の発見や,今後の理想の生活を模索することに繋げることができました。自分と異なる意見を持つ人も多くいましたが,それを受け入れ,取り入れることが大切だと感じました。(古東 優真)

・私が参加したサスティナブル・あわ(OUR)講座の現地学習では,にし阿波のSDGsの取り組みを見学しました。半田そうめんの店では古民家の再生や害獣であるシカの皮を使った財布の生産,販売など,地域資源を活用した新たなビジネスモデルを知ることができました。見学後のワークショップでは,他校からの参加者と意見交換を行い,持続可能なまちづくりへの理解を深めることができました。(鈴江 柾晴)

・サスティナブル・あわ(OUR)講座を通して,今の徳島に最も必要なことは「内部への情報発信」ではないかと感じました。徳島県民はふるさとに対してマイナス思考を持ちがちで,徳島の良さを知ることができていません。私たちが知らない魅力を県外,国外の人が知ることは難しく,まず取り組むべきことは次世代を担う若い県民が地元の良さを理解することだと思います。さらに多くの若者が今回のワークショップのような活動に参加し,徳島の魅力を再発見して欲しいと願っています。(花岡 芭奈)

 

2年生・とくしま創世アワード2022 ひらめき賞 奨励賞受賞

2年生クエストAチーム8班の課題研究が,とくしま創世アワード2022において,学生対象の ひらめき賞 奨励賞を受賞しました。

プレゼンテーションのテーマ:コミュニティーサイクルで生活を便利に

メンバー:松田 明香里,岸村 実咲,久次米 暖

私たちの課題研究は,放置自転車の再利用としてレンタル自転車を各駅に配置するというものです。

放置自転車の有効活用するため、徳島県内のJR各駅にレンタル自転車を設置し,移動手段として安価な値段で自転車を貸し出し,高校生に大いに徳島県を探索してもらいます。私たちの行動範囲もぐんと広がり,われらが徳島の魅力をこれまで以上に知ることができます。また運営費用については協賛してくださる企業を募りたいと考えています。

1月27日(土)に最終審査会と表彰式が行われ,私たちも出席させていただきました。入賞者のプレゼンテーションはどれも素晴らしく,大変勉強になりました。

下の写真は表彰式後に撮っていただいたものです。とくしま創世アワード実行委員会の皆様。ご協賛の企業の皆様。大変お世話になりました。ありがとうございました。

 

 

1年生・クエスト講座(academic)

1月26日(木),1年生対象にオンラインでクエスト講座(academic)が行われました。

演題:「グローバル化とDX・AI化した世界は,どのような人材を求めるか」

講演者:松繁 寿和先生(高松大学経営学部 教授)

大阪大学大学院国際公共政策研究科 ESGインテグレーション研究教育(ESG‐IREC)センター 特任教授,大阪大学大学院工学研究科 パーソル高度バイオDX産業人材育成協働研究所 特任教授,大阪大学大学院情報科学研究科 招へい教授)ご兼任

松繁先生は,まず最初に,「As is」(現状)と「To be」(あるべき理想の状態)のギャップをどう埋めるかが課題研究であるとお話になりました。たとえば「徳島県の総人口」を把握し,「人口減少社会における徳島県のあるべき姿」をイメージします。そのギャップを埋めるにはどのうような対策を取るべきか,「働きがい」「経済成長」「医療・福祉」「平和と公正」など,SDGsの観点から高校生の私たちが考えるべきことや起こせるアクションはいろいろとありそうです。

講演のあとは,チーム代表者から質問が行われました。松繁先生はそのひとつひとつに丁寧に回答をくださいました。ありがとうございました。

下記は生徒の感想の一部です。

・松繁先生は,生徒からの質問に対してよく「君たちが・・・」とおっしゃっていました。未来を良くしていくのは私たちであり,若者が革新的な行動を起こすべきだということがよく伝わってきました。

・将来AIがますます発展を遂げ,今ある職業が奪われていく事態は100%起こりうることです。社会の変化に呑み込まれないように,自分のオリジナリティーを伸ばしていきたいです。

・お話を聞くまでは日本は「先進国」の一つであり,漠然とした安心感を持っていました。しかし現在,アジア圏だけでもシンガポール,台湾といった国々に技術的に劣ることを知り,技術革新の必要性を再認識しました。

・日本人が真の意味でのグローバル化をするには英語を勉強するだけでなく,自らが考えなければいけないということに気づきました。私はこれまで人に意見を聞いてから行動する癖がありました。しかしこれからは自分で課題を見つけて解決できるような力を身につけたいです。

・質疑応答を聞いていて,改めて自分の視野の狭さを痛感しました。というよりも,物理的に視界に入ってくる対象を見る力が足りていないということに気づきました。自分自身の進路についても真剣に見つめ直す必要性を感じます。

・「徳島だけ」「日本だけ」という考え方ではこれからは立ちゆかないことが分かりました。AI化が進んでも将来残る仕事には,自分で課題を見つけ,解決していく力が必要になると感じました。

・「As is」と「To be」のお話から,自分がこれから何をすべきか見えてきたような感じがしました。パターン化やマニュアル化できる考え方に終始するのではなく,新しい問題に対応し解決していく人間になりたいです。