総合的な探究の時間

2023年2月の記事一覧

2年生・課題研究発表会

2月16日(木),これまでの課題研究の成果についてプレゼンテーションを行う課題研究発表会が本校大アリーナで行われました。代表班の「研究テーマ」は下記のとおりです。また【発表を終えての感想】もご覧ください。この日はインドネシア研修班とNIYLS(Normandy International Youth Leadership Summit)の発表も併せて行われました。

Aチーム 「ちゃりんこcycle charichari‐新自転車レンタルサイクルの実施で徳島が抱える問題は実現できるのか~」【今からクエストに取りかかる城東生に伝えたいことは,全力で自分の興味があること,身近で課題を感じることを見つけてそれを探究してほしいということです。私たちのように人生を変えてしまうような出会いをするかもしれません。ぜひ,クエストの時間を楽しんでください。】

Bチーム 「避難訓練を再考する~他者に頼らない避難のスイッチ~」【自分たちが取り組んだことを1・2年生全員に聞いてもらえるという貴重な機会をいただき光栄でした。他班の発表も非常に興味深く,知見を深めることができました。】

Cチーム 「植物肉は世界の食料問題の救世主となり得るのか」【自分たちでテーマを決めて課題を設定し,その解決のために班員と協力し合い,さまざまな調査を行いました。今回多くの人にその成果を聞いていただくことができて大変嬉しく思いました。】

Dチーム 「ICTで労働環境は改善できるのか」【他班よりも準備ができていなかったと思いますが,アドリブも交え無事に発表を終えることができました。課題研究に取り組むことで課題に対する学びを深められただけではなく,コミュニケーション能力やチームワークも高められたと思います。】

Eチーム 「日々の生活で健康に~漢方・薬膳を利用して~」【私たちが課題研究で最も意識したことはテーマに沿って論理的に文章を展開することです。しかし書籍や資料を活用して自分たちなりに課題解決を行うことは困難なことでした。この経験を経て培った新しい視点やプレゼンテーション能力を進学後も活用していきたいです。】

Fチーム 「避難所での感染症対策 城東高校で十分な感染症対策はできるのか」【課題研究に取り組んだ経験を活かしていきたいと思います。日常生活のなかで感じた疑問をもとに具体的な問いを立て,自分で答を考えることで,よりよい社会づくりに貢献できるようにしたいです。】

Gチーム 「ジェネリック医薬品の普及によるさらなる医薬品アクセスの向上は可能か」【1年生のクエストは具体的な事例に関わることが少なく,つかみどころがないように感じるかもしれません。しかし今取り組んでいることが2年生になって参考になることもあるので,1年生,2年生ともにクエストを楽しんで欲しいです。】

Hチーム 「『おしゃれ』と『SDGs』は共存できるのか」【今思えば,発表を前提に研究を進めるのではなく,自分の興味・関心について探究することに重きを置いていれば更に専門的な研究ができたのではないかと思っています。しかし,一つのテーマについて長い時間をかけて深めることは自分の進路を考え直すきっかけにもなり,大勢の前での発表は良い経験になりました。】 

今回講師としてご来校をいただいた渡部 稔先生(徳島大学教養教育院 教授)からは各班の発表について細やかなアドバイスを,山口 裕之先生(徳島大学総合科学部 教授)からは進学後の学びについてお話をいただき,課題研究に対する期待感が高まりました。

また1年生からは「来年は壇上に立って発表してみたいです」「Aチームのようにビジネスに結びつく発表を聞いて刺激を受けました」「多様な視点から課題について研究に取り組んでおり,どれも興味深かったです」「アイコンタクトを取り,メリハリのある発表を行うことで聞く人の心をつかむことができるんだなと思いました」「発表班や2組の国際交流グループには信念のようなものを感じました」のような感想が聞かれました。

 

2年生・「ビジネスプラン 学生ピッチ大会」銅賞・徳島市長賞受賞

2月10日(金)一般社団法人徳島イノベーションスペース様主催の「ビジネスプラン 学生ピッチ大会」が徳島大学の常三島けやきホールで行われ,2年生のグループが出場しました。

グループ名:ちゃりんこcycle charichari(松田 明香里・岸村 美咲・久次米 暖)

発表テーマ:新自転車レンタルサイクルの実施で徳島が抱える問題は実現できるのか

ピッチ(pitch)とは「短いプレゼンテーション」を指すビジネス用語です。私たちはこれまでの探究活動(クエスト)の成果として,高校生が相互に自転車を提供しあい,活動範囲を広げることによって徳島の活性化を図ることを提言しました。「ビジネスプラン」という観点から「自転車を借りる」「自転車を貸す」行為には料金が発生します。さらに収益を上げることも必要です。3分間のピッチのあとに2分間の質疑応答が行われ,特別審査員に加えてオン・オフラインでご覧になっている皆さんからの投票時間となりました。その結果,銅賞をいただき,感激をしていると,さらに徳島市長賞受賞者としてグループ名を呼んでいただきました。

徳島市長からは「私も高校時代,徳島県の公共交通機関の脆弱さから同じ悩みを持っていました。若い皆さんがこのようなプランを考えてくださったことが大変嬉しいです。」とコメントを頂戴し,ホールにいらっしゃった皆さんからも温かい拍手をいただきました。またこの日は私たち以外にも高校生2名,徳島大学の学生3名,さらに特別ピッチとして小学生の起業家からも発表があり,大変楽しく,刺激となりました。お世話いただきました皆様,本当にありがとうございました。

 

1年生・2022年度 課題研究①

本日のクエストでは,課題研究について,2年生から1年生へのレクチャーが行われました。

2年生が1年生の教室を訪問し,1年半に渡り取り組んだ課題研究について話をしました。

取り上げられた課題研究のテーマは下記の内容です。

[人文科学系統チーム]

・学校大改革作戦!~インクルーシブ教育って?~ ・絵本で発展途上国の識字率は向上するのか ・ジェンダーレス制服の導入は必要か‐自分が好きな自分でいられる学校へ‐

[社会科学系統チーム]

・~もったいないからありがとうへ~届け!私たちのフードドライブマップ ・アベノミクスで日本の景気はよくなったか ・アパレル業界は今後発展するのか~ファストファッション~

[教育・芸術・家政系統チーム]

・徳島県の学力向上に向けて何ができるか‐教育政策から考える‐ ・暗記重視の受け身的な日本の教育を変えるには?~ヨーロッパの教育と比較して考える~ ・日本では質の高い教育が行われているのか~カナダと日本の教育を比較して~

[医療・福祉系統チーム]

・徳島の環境が糖尿病患者の多さに直結しているのか ・医療ケア児の生活を改善するためにはどうすればよいか ・遠隔医療で医療格差を改善できるのか ・子供に薬を飲ませよう大作戦! ・視力低下の抑制は可能か ・マスク着用が自由となった後,日本で人々はマスクを外すのか ・言葉の壁を取り除けば外国人患者の受け入れは増えるのか ・健康的だと言われている白湯の正体を探れ~白湯は本当に身体によいのか~ ・医療AIによって日本の医療格差はなくせるのか

[工学系統チーム]

・CO2をエネルギー源として走る車は実現するのか ・消波ブロックのよりよい形は?~人間の生活と海洋生物の豊かさを守るために~ ・メタバースによって生活はどう変わるのか

[理学・農学系統チーム]

・放置自転車撃滅 ・日本の食卓をPROTECT☆~大豆の食料自給率は向上するのか~ ・徳島城公園のアオサギ被害は防げるか

1年生からは「テーマはどのようにして決めたのですか」「課題研究で苦労した点は何ですか」「インタビューは何人を対象に行ったのですか」など,先輩方に積極的に質問をしていました。2年生の皆さん,ありがとうございました。

1年生 高校生×サスティナブル・あわ(OUR)講座参加

本校1年生3名が,令和4年度 高校生×サスティナブル・あわ(OUR)講座(主催 徳島県教育委員会)に参加しました。

12校50名の高校生が参加した,3回にわたるプログラムは下記のとおりです。

第1回:11月23日(水)①サスティナブルな「まちづくり」を学ぼう~"にし阿波"から発信する,SDGsの実践者から事例紹介~(オンラインによる事前学習)

第2回:11月26日(土)②サスティナブル体験ツアー(東みよし町,つるぎ町)

第3回:1月21日(土)  ③サスティナブル・セッション~私たちにもできることを考えよう~

   (四国大学 交流プラザ)

本校からの参加者3名の感想を記します。

・徳島を再確認する良い機会となりました。何が徳島に足りていないのか,また徳島の現況を考え,知ることによって,新たな魅力の発見や,今後の理想の生活を模索することに繋げることができました。自分と異なる意見を持つ人も多くいましたが,それを受け入れ,取り入れることが大切だと感じました。(古東 優真)

・私が参加したサスティナブル・あわ(OUR)講座の現地学習では,にし阿波のSDGsの取り組みを見学しました。半田そうめんの店では古民家の再生や害獣であるシカの皮を使った財布の生産,販売など,地域資源を活用した新たなビジネスモデルを知ることができました。見学後のワークショップでは,他校からの参加者と意見交換を行い,持続可能なまちづくりへの理解を深めることができました。(鈴江 柾晴)

・サスティナブル・あわ(OUR)講座を通して,今の徳島に最も必要なことは「内部への情報発信」ではないかと感じました。徳島県民はふるさとに対してマイナス思考を持ちがちで,徳島の良さを知ることができていません。私たちが知らない魅力を県外,国外の人が知ることは難しく,まず取り組むべきことは次世代を担う若い県民が地元の良さを理解することだと思います。さらに多くの若者が今回のワークショップのような活動に参加し,徳島の魅力を再発見して欲しいと願っています。(花岡 芭奈)