１年生クエスト | 徳島県立城東高等学校

令和７年度_第１学年企業研修

2025年10月14日 10時22分

令和７年度の第１学年企業研修は、

SDGsの観点から、 30年後の徳島の理想の姿をイメージし、その実現のために自分たちがこれからどのような取組をしていく必要があるのか提案する。
県内外の企業が社会課題の解決向けてどのような取組を行っているかを知る。

を目的として、取り組んでいます。

コース①　大阪起業家ミュージアム／住友商事株式会社

コース②　エネルギーパーク洲本／京都大学原子力複合科学研究所

コース③　株式会社パソナグループ

コース④　四国電力原子力保安研修所／松山太陽光発電所

コース⑤　広島大学キャンパスツアー／湧永製薬株式会社

コース⑥　上勝町ゼロ・ウェイストセンター

の６つのコースに分かれて事前学習を行い、９月２６日（金）にコース毎に実際に企業を訪問しました。御協力いただいた企業・施設の皆様、本当にありがとうございました。

今後、事後学習をさらに行い、学習した内容から考えた「SDGsの観点から30年後の徳島の理想の姿をイメージし、その実現のために自分たちがこれからどのような取組をしていく必要があるのかの提案」をポスターにして発表する予定です。

※各コースの様子や生徒の感想は、以下の「各コースの様子を読む」から御覧ください。

コース①　大阪起業家ミュージアム／住友商事株式会社

生徒の感想　大阪企業家ミュージアムで一番印象的だったのは五代友厚という人に関する展示で、現在の大阪公立大学を設立した人でイギリスとフランスに渡航し、紡績のノウハウを学んだと知り、とても行動力があるのだと思いました。このほかにも私たちの生活にかかわる事業をしていたようで、とてもすごいと思いました。住友商事では総合商社の説明や具体的な事業の話、海外勤務での話など様々な話を聞くことができてとても面白かったです。私は文系に進むつもりですが、まだ学部は決まっておらず、学部によって仕事内容はどのように違うのかが気になっていたので質問してみたところ、いろんな学部出身者がいるので学部はあまり関係なく、自分の興味がある分野を学べばいいというアドバイスをいただきました。また、得意分野をいかせるというのもいいが、何よりも大事なのはコミュニケーション力で、自分の伝えたいことをカタコトでもいいからちゃんと伝えることが大切だと仰っていました。理系のほうが就職が多いという話をよく聞くのですが、今回お話を聞いて文系でもすごい仕事をしている人がいるのだとわかり、文系の可能性を感じました。これからの進路選択の参考にしたいと思います。

コース②　エネルギーパーク洲本／京都大学原子力複合科学研究所

生徒の感想　私たちは、エネルギーや原子力に関する２つの施設を訪問しました。１つ目のエネルギーパーク洲本では、主に過剰に植えられている竹で作られた竹チップを主燃料とするバイオマスボイラーを整備しているという取り組みを伺いました。その話を聴いて、不必要なものを新たなエネルギーに変えていて、持続可能な循環型社会を作り上げていることがわかりました。また、まだ実例の少ない取り組みであるためまだ多くの課題があり、理想的な未来に向けてこれからどんどん開発が進んでいくものであるためこれからの可能性に期待感が大きくなりました。２つ目の京都大学複合原子力科学研究所では、実際に原子炉の中に入るというとても貴重な経験をさせていただきました。実際にここで働く職員さんの話を聞きながら原子炉内を回っていて、特に印象に残っているのが特定のガンだけにねらって壊すことができるというBMCT という技術です。この施設で開発され、実証化に向けた研究を進めていただいており、この技術を応用すればガン以外の他の多くの病気も治すことができるかもという話を伺いました。中性子を使ったこと技術によって、難病とされている病気の完治や治療のハードルが下がり、病気で亡くなる方が減っていけば良いなと感じました。今まで知らなかった技術や取り組みを今回身をもって知ることができて、新たな視点を得ることができました。これからももっと進歩していく未来への希望で本当に幸せな気分になりました。

コース③　株式会社パソナグループ

生徒の感想　最初のワークショップではパソナグループの方が質問に答えてくださいました。特にパソナグループの方々にとって「働く」とは何かという質問の回答が印象的です。「自己成長」と「他者貢献」という言葉を聞いてそこに働きがいがあるんだと思いました。もともと働くことは大変なことというネガティブなイメージを持っていたので少し気持ちが変わりました。クラフトサーカスやニジゲンノモリではたくさんの人が働いていました。みんなそれぞれに働きがいがあるんだと思うと働くことが前より少しポジティブに思えました。目標を持って働くことは自己成長につながるという話があったので自分も高校生の今から目標を持って生活していきたいです。また、今目の前にあることに夢中になればなんとかなるというアドバイスをくださった方もいました。とにかく今目の前にある勉強や部活に夢中になりたいです。

コース④　四国電力原子力保安研修所／松山太陽光発電所

生徒の感想　原子力保安研修所では、発電所にあるものとほぼ同じ機械を見て、その役割や仕組み、訓練がどのように行われるかなどを詳しく説明していただきました。事前学習で知っていたのは訓練内容のみだったので、何に使うものなのかを実際に見ながら知れて面白かったです。特に興味を持ったのは蒸気発生器の細管内部の検査です。この設備の近くにPCなどが置かれている部屋があり、そこで異常がないかの確認ができます。調査するロボットから信号を受けて八の字のグラフが画面に現れ、それが異なっていたら内部が減肉しているということでした。人の手と目では到底やりきれない作業もプログラミングで数値化し、効率よく行われていて、感銘を受けました。また、保修訓練の他に、発電所に地震対策で水が入らないようになっている扉が設置されていたり、研修所内に過去のトラブルから学べる資料館のような場所があったりと安全対策が徹底されていることがよく感じられました。太陽光発電所では、まず太陽光パネルの多さと敷地の広大さに圧倒されました。PR館の近くに展示用の太陽光パネルが置いてあり、LEDが光っていました。しかし、人の影ができると、70ワット近くの発電電力が20ワットまで減少し、一つのマス（セル）を隠すと発電ができなくなってしまい、驚きました。事前学習で得た、天候に左右されやすいという知識をこの目で確認できてよかったです。作った電気が多かった時、松山太陽光発電所ではグリーン水素を作る、蓄電するという二つの活用方法があると聞きました。どちらも革新的であり、拡大してほしい取り組みだと思いました。今まで疑問に思うことはあっても詳しく知らなかった原子力発電、太陽光発電についてこの企業研修で詳細に学べました。電気が私たちの家などに届くまでの過程、それぞれの発電の課題を知り、日々の生活に欠かせない電気と発電についてもっと考えたいと思いました。

コース⑤　広島大学キャンパスツアー／湧永製薬株式会社

生徒の感想　広島大学のキャンパスツアーでは広島大学生の人が丁寧に案内してくれて広島大学のことがよくわかり、大学生活の期待が高まりました。特に、全国で3番目の敷地面積の広さを誇り、全体的に広々とした空間に魅力を感じました。また、レストランやカフェが数多くあってその点にも魅力を感じたました。さらに、大学内には博物館があり、生物学を学べば、珍しい形の化石や絶滅危惧種の化石など、興味深いことに携われることを知り、そんな道もあるんだとわくわくしました。湧永製薬では、工場見学や働く方々に話を聞いて、製薬会社について詳しく知ることができ、実際働いている人の話を聞いてより医療現場への興味が湧きました。製薬会社は薬局で売っている薬だけを製造しているのかと思っていましたが、検査薬や犬の薬も作っていることや、海外の支店をたくさんもっていて、その国の人のニーズに合わせた薬を幅広い年代に販売していること、地域社会に貢献するために、ハンドボールチームや公園をつくり、感謝の気持ちを伝えていることと多くのことを知りました。また、今まで、製薬会社には薬剤師の資格を持った人や、薬学部を出た人しかいないと思っていましたが、会社内にはたくさんの部や課があり、分担して品質の良い薬づくりに努めており、工学部や農学部など、様々な人がいることも分かりました。たくさん質問をしたが、丁寧にお答えしていただいて、疑問を解消することができました。

コース⑥　上勝町ゼロ・ウェイストセンター

生徒の感想　今回の企業研修で「固定概念」にとらわれず、物事の本質を見抜く「クリティカルシンキング」を学んだことがとても心に残っています。葉っぱビジネス「彩」では、お年寄りにITシステムを使ってもらったり、葉っぱを「つまもの」としてブランド化し、上勝の豊かな自然を活かしたりしていることを学びました。パック詰め体験も行い、予想以上に綺麗に見せることが難しく、手に取ってもらえるように工夫されていて、驚きました。また、上勝ゼロ・ウェイストセンターでは、「ごみ」を「資源」として見ることで無駄をなくしているということを学びました。43分別と細かく種類を分けていて、住民の皆さんが一体となって取り組んでいることが凄いと思いました。実際に分別の体験を行うと、よりリサイクルしやすいような分別の仕方を学ぶことができてよかったです。葉っぱビジネスとゼロ・ウェイストセンターのどちらの成功にもクリティカルシンキングが不可欠で、その発想の転換に驚き、感動しました。クリティカルシンキングとともに、ロジカルシンキングも学び、その対照的な考え方を使って上勝町の地域活性化に取り組んでいることに感心しました。印象的だったのが、この取り組みは上勝町に合わせた取り組みであり、規模が大きかったり、他の地域には向いていなかったりして広げるのが難しいということです。お話ししてくださった役場の方は「地域に合わせた取り組みを行なっていってほしい」とおっしゃっていましたが、私は上勝町の取り組みがもっと広まってほしいと思います。これからの探究活動で今回の研修を活かし、どうしたらこの取り組みが広がるのか考えていきたいです。また、これからの生活や将来に向けてクリティカルシンキングを行い、可能性を広げて行くことができるよう努力したいです。

1年生クエストの取組