2023年3月の記事一覧
1年生・「職業人に聞く」講座
本校の教育課程においては,「キャリア教育として,県内外の企業等と連携した研修を実施」することをスクールポリシーの一つとしています。3月16日(木)には2限連続で「職業人に聞く」講座が行われ,8つの進路別課題研究活動チームにそれぞれ講師の先生をお迎えし,お話を聞く機会を得ました。当日お越しいただいた先生方をご紹介し,生徒の感想を一部掲載します。先生方,お忙しいところをご来校いただき,ありがとうございました。
Aチーム(教育系統)川田 人包先生(松茂町幼稚園 キッズナビ指導員,鳴門教育大学・高松大学・高松短期大学 嘱託講師,松茂町教育支援委員会 副委員長,徳島県人権教育指導員)
・私は将来,教師になりたいと考えています。今日のお話を聞いて,ハンデキャップや心に傷を負った人たちに寄り添えるような教師になりたいと改めて思いました。
・日本の教員はインクルーシブ教育におけるスキルが欠如していることを初めて知りました。日本は障がい者施設や教育が整っていると思っていましたが,まだまだ配慮が不十分な点があるんだと感じました。
B・Cチーム(医療・福祉系統①②)木下 栄作先生(広島県健康福祉局 局長,厚生労働省 医系技官)オンライン講座
・私は将来,自衛隊の医師になって被災地や発展途上国の医療に貢献したいと考えています。今回のご講演は大変勉強になりました。
・医師としての知識を活用して行政で働くという進路があることを今回初めて知りました。また外国にいる被爆者の方達とも会って医療活動を行っていることも聞き,医療関係の仕事にはたくさんの可能性があることに感動しました。
・どうしても質問ができなかったのですが,木下先生は医師免許を持ちながら「厚労省」という,政治いわば文系に関わる仕事をなぜ選ばれたのでしょうか。「医系技官」という仕事があることも初めて知り,貴重な研修となりました。
・木下先生が「公衆衛生」という,県民の健康を守る政策をつくるお仕事をされていることを知り,私たちの生活を目に見えないところで支えてくださっている人たちがいることがよく分かりました。
Dチーム(医療・福祉系統③)宮田 早紀子先生 山本 美由紀先生 大西 久美先生(徳島市民病院 看護師・助産師)
・看護師や助産師は医師と同じ勉強をしなければならないということに驚きを感じました。医師も看護師も助産師も同じ医療チームとして頑張る素晴らしい仕事だと思います。
・心音や脈拍測定といった体験学習をさせていただきました。仕事は大変だと思いますが,日々命の大切さを感じながら患者さんと向き合うことはとても素敵だと思いました。
Eチーム(社会科学系統)淵本 美由紀先生 須見 憲昭先生(阿波銀行本店 経営統括部 SDGs推進室)
・銀行の業務として最もやりがいを感じることは,お客様から「助かった」「ありがたい」という声をいただくときだそうです。今回の講演を聴いて,サービス業に興味が出てきました。
・「銀行員として大事なことは,お客様に寄り添ってお付き合いを続けていくことだ」と教えていただきました。私も理想の自分になるために,まずは今している勉強を大事にしていこうと思います。
Fチーム(人文・家政・芸術学系統)徳野 隆先生(徳島県立文書館 主席)
・徳野先生は大学で史学を学び,高校教師となり,現在は文書館にお勤めと聞き,自分の興味・関心があることを突き詰めていらっしゃるようにお見受けしました。私も自分の好きなことを追い続けていきたいと思います。
・私が最も興味を覚えたのは,文学部ではどのようなことを学び,どういった職業に就くことができるかということです。私が思っていたよりも幅広い仕事の可能性がありそうなので,いかに自分が努力するかが大切だということに気づきました。
Gチーム(工学系統)広田 智哉先生(公益財団法人e‐とくしま推進財団,徳島県職員)
・広田先生は,「クエストの研究テーマを身近な問題にするとよい」とおっしゃいました。自分が課題を感じていることはきっと同級生の共感も得やすく,面白い課題研究になると思います。
・私は「将来を考えて進路選択をしなければならない」という意識が強かったのですが,大学で学んだこととは違う分野の仕事に就かれた広田先生のお話を聞いて,少し肩の力が抜けたような気がしました。
Hチーム(理学・農学・情報工学チーム)安野 卓先生(徳島大学大学院 社会産業理工学研究部教授)
・私の想像以上にAIの持つ可能性が高く,空恐ろしさを感じましたが,逆に言えばAIが人間を良いバランスでサポートできれば,より高い技術の進歩が望まれると思いました。
・これからさまざまな選択を迫られる場面が人生にあると思いますが,安野先生がおっしゃったように「心躍る方」を選ぶことにより良い結果がもたらされることと,私自身に期待したいです。
1年生・企業研修(住友商事株式会社様)
3月15日(水),1年生の希望者を対象に,昨日に続いて企業研修が行われました。
本日は 髙橋 一郎様(四国支店長) 伊藤 拓郎様(国内業務企画部業務企画長)にご来校いただきました。
住友商事関西支社様には,毎年1年生が企業訪問をさせていただいておりましたが,新型コロナウィルス感染拡大のため残念ながら一時中断となっておりました。しかし直近の3年間はオンライン研修を実施していただき,大阪と徳島で離れてはいますが,社会の第一線で活躍される企業人にお話をしていただくという機会を得ることができました。
髙橋様,伊藤様,遠くからお越しいただきありがとうございました。
一日も早くコロナが収束し,学年で揃って県外研修にも出かけられる日が来ることを待望しています。
下記は生徒の感想の一部です。最後に記念撮影も行いました。
・今日のお話を聞き,「現状に満足せず,少しでも新しいものを」という向上心を持ち,物事に取り組もうと思いました。クエストに対するモチベーションも上がりました。
・お2人ともご自分の仕事に誇りを持ち,楽しく業務に取り組まれていることがよく伝わってきました。私もそんな職業に就けるといいなと思います。もしその望みが叶わなくても,楽しんで仕事ができる人になりたいと思いました。
・「やらされている仕事は発展しない」という言葉が印象に残りました。私は勉強を「やらされている」という意識を持っていたのですが,今日のお話を聞いて考え方を変えようと思いました。
・大企業だからこそ時代の流れに合わせた仕事ができるんだと思いました。商社の方にお話を聞くのはもちろん初めてなので,情報全てが新鮮なものに感じました。
・海外赴任や出張のお話が印象的です。さまざまな人種や文化を持った人とつながりが生まれるのは素晴らしいことだと思いました。私たちのような若い世代は,社会の要求を的確に理解し,自ら動いていく必要性を感じました。
1年生・企業研修(TOPIA様)
3月14日(火)午後,1年生の希望者を対象に企業研修が行われました。
この日は,長田 有加里様(公益財団法人徳島県国際交流協会 地域外国人コーディネーター)にご来校いただき,ご自身の青年海外協力隊での経験や,グローバル社会のなかで身につけるべきものは何かなど,多岐に渡るお話をたくさん聞かせていただきました。
TOPIA(Tokushima Prefectural International Exchange Association)こと,徳島県国際交流協会様は徳島駅クレメントプラザ6階にあり,パンフレットを拝見すると「国際交流・協力の推進」「多文化共生・国際理解の推進」,また外国人を対象にした「生活相談・情報提供」など,さまざまな事業を行われています。本校2年生の課題研究でもお世話になることが多く,長田先生のお話は興味深い内容ばかりでした。また講座が終わったあとも,生徒の質問に丁寧に回答をしてくださいました。長田先生。お世話になりました。ありがとうございました。
下記に生徒の感想をいくつか紹介します。
・本日お話を聞いて,日本で働く外国人労働者は非常に大切な存在であると感じました。しかし日本で働くよりも他国で働く方が環境・条件が良くなると,彼らは日本を離れるので,日本経済が傾く可能性があります。だからこそ日本人一人一人が偏見や差別をなくし,外国人と親しく接していく必要性があると思います。
・自分の住んでいる徳島県でどのような国際交流が行われているのかを知ることができ,大変有意義な研修になりました。長田先生が赴任されていたセネガルでは,日本人は好印象を持たれていることが分かり,嬉しく感じました。またそれは日本の国際協力や支援が実を結んだ結果ではないかと思いました。
・アフリカの人たちは「probrem(問題・課題)」を「challenge(挑戦)」と捉えて行動しているとお聞きし,私たち日本人も同じ心構えを持つべきだと思いました。長田先生のお奨めは,外国語を楽しみながら勉強し,怖がらずに使っていくという方法だそうで,私も実践してみたいと思います。
・長田先生の講演は楽しく,また講演終了後の質問にも親切に答えてくださいました。セネガルの人は大変フレンドリーで「(自宅にごはんを)食べに来て」と声を掛けられることに驚きました。私はまだ外国人観光客の方と会話したことはないのですが,もし話すことがあれば「やさしい日本語」を心がけたいです。
・私は,「海外で社会や地球のために活動できる人は,元からハイスペックな人だ」と思っていましたが,長田先生の高校時代のお話を聞くと私たちと変わらないような環境にいらっしゃったということなので,これからが大事なのだと思いました。これまで「外国人=英語」という偏見を持っていたことにも気づかされ,まだまだ社会にはアンコンシャスバイアス(unconscious bias・無意識の偏見)があるのではないかと思いました。
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