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「第4回国際公共政策コンファレンス」(大阪大学)に参加しました


 平成30年2月21日(土),22日(日)大阪大学で開催されました「第4回 国際公共政策コンファレンス 」に参加しました。
 このイベントは,社会課題に対する関心,教養や国際的素養を身に付ける一助となることを目的に大阪大学法学部国際公共政策学科の学生によって発足された高校生のための研究発表会です。初日は CO デザインセンター特任講師、金森先生による基調講演の後,全国から集まった高校生22チームが4つの分科会に分かれて発表しました。本校からは,この日のために昨年度末から少しずつ準備をしてきた2年生インドネシア研修参加生徒3名が参加しました。2日目は全体会で,午前中は分科会から選ばれた4チームの発表が行われました。2日間ともに,各チームの発表ごとに阪大の先生や大学院生、学部生から,足りない点やこれからの研究の進め方などについて厳しい質問やコメントをいただき,大変有意義な時間となりました。

 本校生徒の発表については、「非常に有意義な活動をしている。」「高校生とは思えない活動を行っている。」「非常に面白い。活動報告で終わりがちな研究が多い中、2ヶ月後にフォローアップしたりできているのは非常によい。」といったポジティブなコメントをいただきましたが、「全体図をみたときに、自分たちの取り組みの意義と限界はどこにあるのか?」「長期的な視点で問題解決を試みているが、短期的なゴミ解決はどうするのか?」などといった質問もいただきました。他校の参加高校生からも、「保護者にもアンケートをとることで、活動を伝えて保護者の意識もあげられるかもしれない。」といったアドバイスももらえることができ、今後研究をさらに良くするためのアイディアをいただくこともできました。

 

(生徒の感想)

 私が2日間の大阪大学国際公共政策コンファレンスで感じたものは大きく分けて2点あります。1点目は、他校の研究の質の高さに対する驚きです。私たちのように、海外研修を行ったようなグループは、その経験から得たことに加えて、多くの文献、資料を調査していました。さらに、研修等に参加していないグループも多くの資料を分析し、そこから独自の仮説を立てて検証を行っており、単なる「調べ学習」に終始しているグループはありませんでした。私たちの研究では、インドネシアへの研修に行き、現地で調査実践を行い、考察を行った点についてはお褒めの言葉もいただき、私たち自身も自信にしていた点でありましたが、類似の先行研究を調べる、多くの文献に当たるという点では不足の感を感じました。発表を見てくださった教授からすると、他校の素晴らしい研究も「まだまだ」という辛口の評価でしたが、そうした研究のなかにも、私たちの研究に不足していたもの、私たちが学ぶべきものがいくつもあったように思います。

 2点目は、出席された方々の意識の高さに対する驚きです。研究発表や論文を見ていて思ったのですが、「自分たちの研究をよりよいものにしよう」という貪欲さにあふれるものばかりでした。それは、自分たちの研究をもっと質の高いものにしたい、もっと意義のあるものにしたいという際限のない強い思いと努力を反映したものであったと思います。私たちも、課題研究を始めて以来、改良できる点を探し、向上させてきた点については私たちの研究は誇れるものであったと思うし、自信を持っていいものだったと思います。

 研究はやみくもに資料を集めて完成するものではありませんし、現地調査だけで成立するものでもありません。あれこれ考えるだけでもだめですし、熱意だけでも形にはなりません。これら全てが一つのものになって、はじめて研究のスタートラインに立つのだと思いました。もちろん、その過程には多くの時間と努力が必要であり、小手先だけではうまくいかないものであると思います。今回参加した皆さんがいろいろなことを考え、これからの理想の自分像を描いていると思いますし、私もその一人です。学びの真髄の一端に触れられたこと、高いレベルの同世代の仲間たち、大学生、教授に出会えたこと、自らのやりたいことを今一度考えられたことは全て貴重な経験でした。サポートしてくれた多くの方々や頼れる班員のメンバーたちと活動できたことは今後忘れることのない最高の思い出になりました。色々と貴重な機会をいただきありがとうございました。

第4回国際公共政策コンファレンス日程.pdf