総合的な探究の時間

1年生・クエスト講座(academic)

11月10日(木),クエストの時間に,山口 裕之先生(徳島大学総合科学部 教授)による講演会が行われました。

山口先生には,これから課題研究を始める1年生のために,毎年講演をいただいております。

この日の講座は「『覚えること』から『問いかけること』へ」と題され,「君たちはなぜ学ぶか」「問う価値のある問いとは何か」「何を調べ,どのように答えるのか」「知識を体系づけるとはどのようなことか」など,多岐にわたったお話をしてくださいました。

山口先生。ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくご指導ください。

下記は生徒によるポートフォリオの一部です。

・本来あるべき姿の「考えること」とは,頭の中にあることを取り出す,つまり暗記することではなく,課された問いについて「調べる」「書く」「足りない部分を補う」行動であることがよく理解できました。

・学力テストで点を取るために昨夜も必死で勉強していましたが,いざ自分は何のために勉強しているのだろうと考えると全然答が出てきませんでした。だからこそ,今回の講演はどこか目から鱗が落ちたような気持ちがしました。

・日々の「当たり前」に疑問を持ち,「どうしてこうなのか」「~ではないのか」と自分に問いかけ,自分の考えを持つことがいかに大切か分かりました。

・私はもともと本を読むのが好きなので,その知識が「雑学」になるだけでなく,「学問的価値のある問い」に昇華できるように,いつでも疑問を持ちながら本を読んでいきたいと思います。

・与えられた仕事をただこなすよりも,自ら関心を持って追究していったことの方がはるかに定着力が高く,価値のあるものに感じられます。興味のあることに着目し,疑問を明確にしながら,自分なりの課題研究を進めていきたいと思います。

・私はひとつの主張や意見,自分の考えだけを,根拠がないままに信じてしまいがちです。しかし山口先生のお話を聞いて,これからは物事に対して複数の見方を持つようにすべきだと思いました。

・山口先生のお話を聞いて,改めて「学ぶ理由」について考えることができました。正しく考える力,事実と論理に基づいて妥当な判断をする力,そして民主的な社会を支える市民として必要な力を身につけるために,「問う価値のある問い」をつかむことが大切だと知りました。